日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

C型肝炎治療の条件  (2025/09/09 更新)
HCV治療の適応,禁忌,定義


治療条件

  • DAA(Direct Acting Agents)では治療禁忌はほとんどなく,HCV RNAが検出されたほとんどの場合は,治療をしなければならない.
  • 治療に対する反応は持続的ウイルス陰性化(SVR)で規定される感染の完全除去を反映する.SVRは,抗HCV治療完了後3~4カ月を超えてHCV RNAが陰性になることである.
  • 治療期間は,genotype,進行や線維化の程度(たとえば,非肝硬変,代償性肝硬変,非代償性肝硬変),処方,DAA治療歴などによって決まる.
  • 薬物処方,治療期間,治療中および治療後の推奨されるフォローアップについては,C型肝炎-治療を参照.

治療の適応

  • 慢性のC型肝炎患者は,肝線維化の程度やgenotypeにかかわらず,すべて治療の適応となる.ただし,以下は例外
  • 進行した肝疾患があり,移植を待っている患者(血液学/移植チームと,HCV除去がより速やかな肝移植につながるかどうかを議論すること),または
  • 他の疾患(たとえば,がん,進行した心血管病など)により,余命が1~2年程度の場合
  • 患者のgenotypeに有効なDAAを中心とした処方を行う.現在ではすべてのgenotypeに奏効するDAAが広く使用可能なため,ほとんどの未治療患者で,少なくとも1つは適した経口治療選択肢があり,通常8~12週の治療が可能である.DAA治療失敗歴のある患者では,奏功しなかった以前の処方を検討して治療を行う.各推奨についてはHCVガイドラインを参照するか,専門家のコンサルテーションを求めること.耐性検査結果の使用は推奨されない.
  • PEGインターフェロン+リバビリンの使用は,現在ではいかなる臨床状況でも推奨されない.

治療奏効の予測因子

下記の因子があれば,DAA治療に対する良好な反応が期待できるが,ほとんどの患者はSRV(治癒)を達成する.
  • 最近のHCV感染(急性HCV感染)
  • genotype 1bまたは2の感染
  • 生検で重症の肝疾患がない(高メタヴィアスコア/肝硬変の存在[特に非代償性肝硬変],持続的ウイルス陰性化の可能性が低い)
  • HCVウイルス量<80万コピー/mL
  • DAAの治療歴がない
  
  治療反応の定義
分類
定義
End of Treatment Response (ETR)
治療終了時に検出不能
再燃(Relapse)
ETRだったが,治療中断後24週以内にウイルスがリバウンド(検出可能となる)
持続的ウイルス陰性化(Sustained Virologic Response:SVR)
治癒!治療終了(ETR)>24週後でも検出不能

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2025/09/08