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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
A型肝炎-急性,治療および曝露後予防
(
2025/05/13 更新
)
治療
臨床状況
急性のA型肝炎ウイルス感染.
米国の多くの地域でホームレスにおける急性A型肝炎の流行が何度か起こっている-
CDC HAN 00412
.
リスクが高い場合には,A型肝炎ワクチンの積極的な接種が推奨される.
病原体
A型肝炎ウイルス(プラス鎖RNAのピコルナウイルス)
第一選択
治療は必要ない.支持療法.
予防
ワクチンの適応,使用可能な製剤,用量,曝露前予防に関するワクチンの特徴については,
A型肝炎ワクチン
を参照.
生後≧12ヵ月での曝露後予防では,年齢に適応のある用量のA型肝炎ワクチン1回接種の方が,免疫グロブリン筋注より望ましく,できるだけ早急に,理想的には曝露後2週以内に接種すべきである.
第二選択:生後<12ヵ月の小児,およびA型肝炎ワクチンが使用できない場合,IG 0.1mL/kgを1回筋注
40歳以上,HIV陽性,免疫不全の場合は,どちらの薬剤もリスク評価に基づいて投与する.
IVIGは,重症の肝疾患がある血清検査陰性患者では,A型肝炎ワクチンより望ましい可能性がある.
コメント
慢性C型肝炎にA型肝炎を重複感染した患者の40%が劇症型肝不全に進行する(
N Engl J Med 338: 286, 1998
).そのため,B型肝炎,C型肝炎を背景にもつ患者ではすべて,A型肝炎ワクチンを接種する.
20%までの患者が入院治療を要する(
N Engl J Med 353: 890, 2005
).
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2025/05/12