日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Tecovirimat  (2024/11/12 更新)

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時/肝障害時の用量調整
  5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 薬理学
4. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
5. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

 3. 小児用量

 
用量(生後>28日)
最大/日
経口
体重13kg~<25kg:200mg12時間ごと・14日
体重25kg~<40kg:400mg12時間ごと・14日
体重40kg~<120kg::600mg12時間ごと・14日
体重≧120kg:600mg8時間ごと・14日

静注
体重3kg~<35kg:6mg/kg静注12時間ごと・14日
体重35kg~<120kg:200mg静注12時間ごと・14日
体重≧120kg:300mg静注12時間ごと・14日

 4. 腎障害時/肝障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
19~21
半減期(時間)(ESRD)
データなし
用量(腎機能正常)
体重別
CrClまたはeGFR
カプセル:用量調整不要
注射:
CrCl≧30:用量調整不要
CrCl<30:添加剤のために禁忌
血液透析
カプセル:用量調整不要
注射:禁忌
CAPD
データなし
CRRT
データなし
SLED
データなし

 5. その他の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

3. 薬理学

PK/PD指標
データなし
剤形
カプセル(200mg),注射薬
食事に関する推奨(経口薬)1
カプセル:食事とともに
経口吸収率(%)
データなし
Tmax(時間)
経口4~6
最高血清濃度2(μg/mL)
2.16(600mg経口12時間ごと,SS)
2.63(200mg静注12時間ごと,SS)
最高尿中濃度(μg/mL)
データなし
蛋白結合(%)
77~82
分布容積3(%)
経口1030L(Vz/F)
静注383L(Vz/F)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
経口19
静注21
排泄
代謝
胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
データなし
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7(%)
データなし
AUC8(μg・時間/mL)
29.8(600mg経口12時間ごと,0~24時間)
39.4(200mg静注12時間ごと,0~24時間)
  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

4. 酵素・トランスポーター媒介相互作用

CY450の基質
  
トランスポーターの基質
UGT1A1,1A4
CYP450の阻害
2C8(弱い),2C19(弱い)
トランスポーターの阻害
BCRP(弱い)
CYP450誘導
3A4(弱い)
トランスポーターの誘導
  
血清中薬物濃度への影響
↑または↓

血清中薬物濃度への影響は,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度である.↑:上昇,↓:低下

5. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響
推奨される対応
ミダゾラム
ミダゾラム↓
有効性をモニター
レパグリニド
レパグリニド↑
血糖をモニター
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2024/11/11