日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Gepotidacin  (2025/07/15 更新)

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 薬理学
4. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
5. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
年齢≧12歳,体重≧40kg:成人と同じ用量
年齢<12歳または体重<40kg:安全性と有効性は確立されていない
最大/日
3g

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
9~3
半減期(時間)(ESRD)
データなし
用量(腎機能正常)
1500mg経口12時間ごと・5日
腎障害時の用量
CrCl≧30:用量調整不要
CrCl <30:使用を避ける
血液透析
使用を避ける
CAPD
使用を避ける
CRRT
データなし
SLED
データなし

 5. 肝障害時の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

3. 薬理学

PK/PD指標
24時間AUC/MIC
剤形
錠剤(750mg)
食事に関する推奨(経口薬)1
食後に服用
経口吸収率(%)
45
Tmax(時間)
2
最高血清濃度2(μg/mL)
4.2(1500mg12時間ごと,SS)
最高尿中濃度(μg/mL)
データなし
蛋白結合(%)
25~41
分布容積3(Vd)
172.9L(Vss)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
9.3
排泄
糞便 52%(30%未変化)
尿 31%(20%未変化)
胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
データなし
治療が可能になるだけの脳脊髄液移行性7
データなし
AUC8(μg・時間/mL)
22.8(1500mg12時間ごと,0~12時間)
  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

4. 酵素・トランスポーター媒介相互作用

薬剤が基質となるCYP450
CYP3A4
薬剤が基質となるトランスポーター

薬剤が基質となるUGT

薬剤が阻害するCYP450
CYP3A4
薬剤が阻害するトランスポーター
PGP
薬剤が阻害するUGT

薬剤が誘導するCYP450

薬剤が誘導するトランスポーター

薬剤が誘導するUGT

血清中薬物濃度への影響

血清中薬物濃度への影響とは,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度のことをいう.↑:上昇,↓:低下

5. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響(その他の影響)
推奨される対応
抗コリン作動薬(たとえばBenztropine)
拮抗効果
モニター,可能なら避ける
CYP3A4誘導薬(強力)
Gepotidacin↓
併用を避ける
CYP3A4阻害薬(強力)
Gepotidacin↑
併用を避ける
CYP3A4基質(治療指数が狭いもの)
CYP3A4基質↑
併用を避ける
ジゴキシン
ジゴキシン↑
モニター,用量調整
ドネペジル(および他のAChE阻害薬)
過剰なコリン作動性効果
モニター
QTc延長作用のある薬剤
QTc延長を増強
併用を避ける
サクシニルコリン(および類似薬)
神経筋ブロック増強
モニター
ベクロニウム(および類似薬)
拮抗効果
モニター,可能なら避ける
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2025/07/14