日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

バロキサビル  (2024/09/24 更新)
主な商品名:ゾフルーザ

「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい.
日本の添付文書情報検索サイト

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
6. 主要な薬物相互作用
7. コメント

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
年齢≧5歳
体重<20kg:2mg/kg(経口懸濁液)1回
体重20~<80kg:40mg経口(錠剤または経口懸濁液)1回
体重≧80kg:80mg経口(錠剤または経口懸濁液)1回
最大/日

 4. 腎障害時の用量調整

 5. 肝障害時の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

PK/PD指標
データなし
剤形
錠:40mg†,80mg錠†,経口懸濁液(2mg/mL)
(注:日本では,10mg錠,顆粒2%分包がある)
食事に関する推奨(経口薬)1
錠/懸濁液:食事の影響なし
経口吸収率(%)
データなし
Tmax(時間)
4(バロキサビル)
最高血清濃度2(μg/mL)
0.069(40mg経口,SD)(バロキサビル)
最高尿中濃度(μg/mL)
データなし
蛋白結合(%)
92.9~93.9(バロキサビル)
分布容積3(Vd)
1180 L(V/F)(バロキサビル)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
79.1(バロキサビル)
排泄
糞便中
胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
データなし
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
データなし
AUC8(μg*時間/mL)
5.52(40mg経口,0~inf)(バロキサビル)

†:日本にはない剤形

  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用

CY450の基質
  
トランスポーターの基質
PGP
CYP450の阻害
  
トランスポーターの阻害
  
CYP450誘導
  
トランスポーターの誘導
  
血清中薬物濃度への影響
  

血清中薬物濃度への影響は,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度である.↑:上昇,↓:低下

6. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響(その他)
推奨される対応
乳製品,多価カチオン含有便秘薬,制酸薬,経口サプリメント(カルシウム,鉄,マグネシウム,セレニウムなど)
バロキサビルの濃度↓
併用を避ける

7. コメント

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2024/09/24