• シムツーザ（ダルナビル[DRV]＋コビシスタット[Cobi]＋エムトリシタビン[FTC]＋テノホビルアラフェナミド[TAF]）は4剤合剤のHIV-1治療薬であり，未治療の成人患者，または他の抗レトロウイルス薬（ARV）により少なくとも6カ月以上ウイルス学的抑制（HIV RNA＜50/mL）が続いている（かつDRVまたはTAFに耐性がない）患者の治療に用いられる
  
• 治療開始前にB型肝炎ウイルス（HBV）同時感染の検査を行う：FTCまたはTAFによるHBVの深刻な急性増悪の危険がある
  
• 妊婦または授乳中の女性には推奨されない
  
• 注意：多くの薬物相互作用がある（下記参照）
  

• 1日1錠，食事とともに
  
• 錠剤：DRV 800mg＋Cobi 150mg＋FTC 200mg＋TAF 10mg
  

• 青少年，体重≧40kg：1錠1日1回（食事とともに）
  

• CrCl＜30 mL/分では推奨されない
  

• 重度の肝障害（Child-Pughスコア 3）の場合は使用しない
  

• 禁忌：主な薬物相互作用（下記）参照
  
• 警告と注意
  

• 薬剤性肝炎：肝機能をモニターする
  
• 重症皮膚反応：Stevens-Johnson症候群，中毒性表皮壊死症，好酸球増多を伴う薬剤性発疹，急性全身性発疹性膿疱症
  
• IRIS（免疫再構築症候群）
  
• スルホンアミド：アレルギーがある場合にはモニター
  
• 使用中止：乳酸アシドーシス，肝毒性が起こった場合
  
• 発症/増悪：糖尿病，高脂血症，脂肪蓄積/再分布
  
• 血友病：大出血発症のリスク
  

• 副作用
  

• もっとも多い：
  

• 下痢，発疹，悪心，疲労，腹部不快感，膨満感
  

HIV-1

1. 注記のない場合は成人用製剤
   
2. 健康な状態での吸収率
   
3. Tmax：薬剤投与後，血漿中濃度が最大になるまでの時間
   
4. 総薬剤量；遊離薬剤濃度を決定するには蛋白結合率で補正
   　SD：単回投与後
   　SS：複数回投与後の定常状態
   
5. CrCl＞80 mL/分と想定
   
6. （胆汁中の最高濃度）÷（血清中の最高濃度）×100
   
7. 炎症時における脳脊髄液濃度
   
8. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定．脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
   
9. 分布容積（Vd）：
   　　V/F：（Vd）÷（経口生物学的利用能）
   　　Vss：定常状態におけるVd
   　　Vss/F：（定常状態におけるVd）÷（経口生物学的利用能）
   
10. AUC：血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve