日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Brincidofovir  (2024/09/24 更新)

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
6. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

体重(kg)
経口懸濁液
錠剤
<10
6mg/kg,1日目,8日目

10~<48
4mg/kg,1日目,8日目

≧48
200mg,1日目,8日目
200mg,1日目,8日目

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
体重<10kg:6mg/kg,1日目,8日目
体重10~<48kg:4mg/kg,1日目,8日目
体重≧48kg:200mg,1日目,8日目
最大/日

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
19.3
半減期(時間)(ESRD)
データなし
用量(腎機能正常)
体重別
CrClまたはeGFR
腎障害時の用量調整不要
血液透析
用量調整不要
CAPD
データなし
CRRT
データなし
SLED
データなし

 5. 肝障害時の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

PK/PD指標
データなし
剤形
錠(100mg)
経口懸濁液(10mg/mL)
食事に関する推奨(経口薬)1
錠/懸濁液:食事なしで服用
経口吸収率(%)
錠:13.4
懸濁液:16.8
Tmax(時間)
3
最高血清濃度3(μg/mL)
0.48(200mg経口,SD)
蛋白結合(%)
>99.9
分布容積3(Vd)
1230L
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
19.3
排泄
代謝,腎,糞便
胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液移行性6(%)
データなし
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
データなし
AUC9(μg・時間/mL)
3.4(200mg経口,0~inf)
  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用

CY450の基質
  
トランスポーターの基質
OATP1B1/3
CYP450の阻害
1A2,2B6,2C8/9,2C19,2D6,4F2
トランスポーターの阻害
BCRP,MRP2,BSEP,OATP1B1,OAT1,OAT3
CYP450誘導
  
トランスポーターの誘導
  
血清中薬物濃度への影響

血清中薬物濃度への影響は,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度である.↑:上昇,↓:低下

6. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響
推奨される対応
クラリスロマイシン
Brincidofovir↑
併用を避ける
シクロスポリン
Brincidofovir↑
併用を避ける
エリスロマイシン
Brincidofovir↑
併用を避ける
Gemfibrozil
Brincidofovir↑
併用を避ける
HCVプロテアーゼ阻害薬
Brincidofovir↑
併用を避ける
HIVプロテアーゼ阻害薬
Brincidofovir↑
併用を避ける
リファンピシン
Brincidofovir↑
併用を避ける
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2024/09/24