Secnidazole (2024/11/05 更新)
|
Contents
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
3. 小児用量
4. 腎障害時の用量調整
5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用
1. 用法および用量
1. 使用
-
Secnidazoleはニトロイミダゾール系薬剤であり,次の疾患の治療に適応がある:
-
年齢12歳以上の女性の細菌性腟症患者
-
年齢12歳以上のトリコモナス症患者
-
トリコモナス症は性感染症であるため,パートナーを同一用量で同時に治療する.
-
エタノールとの同時摂取
-
in vitroではアルデヒド脱水素酵素活性に対するSecnidazoleの影響はない.
-
しかし市販後の調査では,Secnidazoleとアルコールの同時摂取で悪心,嘔吐,下痢,腹痛,めまい,頭痛が報告された.
-
推奨:治療中および治療完了後最低2日間はアルコール飲料の摂取は避ける.
2. 成人用量
-
2g包(顆粒)経口1日1回,食事の時間に関係なく服用.
-
細菌性膣症とトリコモナス症で同一用量
-
リンゴソース,ヨーグルト,プリンなどに振りかける.顆粒を溶解しない.噛んだりかみ砕いたりせずに30分以内に服用する.
-
顆粒を液体に溶解しないこと.飲み込みやすいよう後で水を飲んでもよい.
3. 小児用量
用量(生後>28日)
|
年齢≧12歳:2g経口1回
|
最大/日
|
2g
|
4. 腎障害時の用量調整
半減期(時間)(腎機能正常)
|
17
|
半減期(時間)(ESRD)
|
データなし
|
用量(腎機能正常)
|
2g1回
|
CrClまたはeGFR
|
腎障害時の用量調整不要
|
血液透析
|
データなし
|
CAPD
|
データなし
|
CRRT
|
データなし
|
SLED
|
データなし
|
5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
副作用
-
他のニトロイミダゾール(たとえば,MNZ,Tinidazoleなど)に対する過敏症の既往がある場合.
-
コケイン症候群患者での使用.コケイン症候群患者でMNZ(Nitroimidazoleも)開始後に重症で不可逆的な肝毒性が生じて致死的な転帰となったという報告がある.
-
使用中に外陰部膣カンジダ症が発症し,抗真菌薬治療が必要となることがある.
-
齧歯類の研究で発がんの可能性が認められた.長期使用は避ける.
-
外陰部膣の掻痒感
-
消化管:悪心,味覚異常,嘔吐,下痢,腹痛
-
頭痛
妊娠時のリスク
-
FDAリスク区分(新):ヒトでのデータなし,動物では安全
-
授乳中の使用:安全性は確立されていない,投与後96時間は授乳を避ける
3. 抗微生物スペクトラム
-
Bacteroides属
-
Gardnerella vaginalis
-
Prevotella属
-
Mobiluncus属
-
Megasphaera様菌 I/II型
-
Trichomonas vaginalis
4. 薬理学
PK/PD指標
|
データなし
|
剤形
|
経口顆粒(1包2g)
|
食事に関する推奨(経口薬)1
|
顆粒:食事の影響を受けない
|
経口吸収率(%)
|
データなし
|
Tmax(時間)
|
4
|
最高血清濃度2(μg/mL)
|
45.4(2g経口, SD)
|
最高尿中濃度(μg/mL)
|
データなし
|
蛋白結合(%)
|
<5
|
分布容積3(Vd)
|
42L
|
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
|
17
|
排泄
|
代謝
|
胆汁排泄5(%)
|
データなし
|
脳脊髄液/血液6(%)
|
データなし
|
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
|
データなし
|
AUC8(μg・時間/mL)
|
1131.6(2g経口,0~inf)
|
-
注記のない場合は成人用経口製剤
-
SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
-
V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
-
CrCl>80 mL/分と想定
-
(胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高血清濃度)×100
-
炎症時における脳脊髄液濃度
-
薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
-
AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x
5. 主要な薬物相互作用
薬剤
|
濃度への影響(その他)
|
推奨される対応
|
エタノール
|
消化器症状,めまい,頭痛
|
併用を避ける
|
ライフサイエンス出版株式会社 © 2011-2024 Life Science Publishing↑ page top