日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

トファシチニブ  (2023/03/22 更新)
主な商品名:ゼルヤンツ

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用
3. 薬理学
4. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

 3. 小児用量

 4. 腎障害時の用量調整

 5. 肝障害時の用量調整

2. 副作用

3. 薬理学

薬効分類
JAK阻害薬
PK/PD指標
データなし
剤形
錠剤:5mg,10mg†
徐放錠†:11mg,22mg
経口液†:1mg/mL
標準成人用量
COVID-19:10mg経口12時間ごと
妊娠危険概要
ヒトでのデータは不十分,動物データでは毒性あり
経口投与のタイミング1
食事の影響を受けない
経口吸収率2(%)
74
Tmax(時間)
0.8
最高血清濃度3(ナノグラム/mL)
84.7(10mg経口12時間ごと,SS)
蛋白結合(%)
40
平均血清半減期(時間)4
3
排泄
肝代謝,腎
胆汁排泄5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
データなし
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
データなし
分布容積8(Vd)
87L
AUC9(μg・時間/mL)
539.6(10mg経口12時間ごと,0~24h)
CYP450,トランスポーターとの相互作用
基質:CYP3A4

†:日本にない剤形

  1. 注記のない場合は成人用製剤
  2. 健康な状態での吸収率
  3. 総薬剤量;遊離薬剤濃度を決定するには蛋白結合率で補正
       SD:単回投与後
       SS:複数回投与後の定常状態
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. 分布容積(Vd):
       V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能)
       Vss:定常状態におけるVd
       Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  9. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve

4. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響
推奨される対応
強力なCYP3A4阻害薬
トファシチニブ↑
5mg12時間ごと(N Engl J Med 385: 406, 2021
中等度のCYP3A4阻害薬+強力なCYP2C19阻害薬
トファシチニブ↑
5mg12時間ごと(N Engl J Med 385: 406, 2021
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2023/03/20