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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
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テジゾリド (2025/10/07 更新) |
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「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい. |
Contents
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
3. 小児用量
4. 腎障害時の用量調整
5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 酵素・トランスポーター媒介の相互作用
6. 主要な薬物相互作用
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
| 急性皮膚・軟部組織感染 |
200mgを1時間以上かけて静注24時間ごと・6日 あるいは200mg経口(食事と関係なく)24時間ごと・6日 静注時は250mLの生理食塩水に希釈して用いる.乳酸リンゲル液など二価陽イオンを含む溶液は使用できない. |
3. 小児用量
推奨される治療期間:6日.体重<35kgの患者には錠剤は使用しない.
| 用量(生後>28日) |
在胎期間が少なくとも26週: 体重別の用量 1~<2kg:3mg/kg静注12時間ごと 2~<3kg:6mg静注12時間ごと 3~<6kg:12mg静注12時間ごと 6~<10kg:20mg静注12時間ごと 10~<14kg:30mg静注12時間ごと 14~<20kg:40mg静注12時間ごと 20~<35kg:60mg静注12時間ごと ≧35 kg:200mg静注/経口24時間ごと |
| 最大/日 |
200mg |
4. 腎障害時の用量調整
| 半減期(時間)(腎機能正常) |
12 |
| 半減期(時間)(ESRD) |
変化なし |
| 用量(腎機能正常) |
200mg経口/静注24時間ごと |
| 腎障害時の用量 |
用量調整不要 |
| 血液透析 |
用量調整不要 |
| CAPD |
用量調整不要 |
| CRRT |
用量調整不要 |
| SLED |
データなし |
5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
| PK/PD指標 |
24時間AUC/MIC |
| 剤形 |
200mg錠,注射剤 |
| 食事に関する推奨(経口薬)1 |
錠:食事の影響を受けない |
| 経口吸収率(%) |
91 |
| Tmax(時間) |
3 |
| 最高血清濃度2(μg/mL) |
3.0(200mg静注24時間ごと,SS) 2.2(200mg経口24時間ごと,SS) |
| 最高尿中濃度(μg/mL) |
データなし |
| 蛋白結合(%) |
70~90 |
| 分布容積3(Vd) |
67~80 L(Vss) |
| 平均血清半減期4(T1/2, 時間) |
12 |
| 排泄 |
糞便中(主に非活性の硫酸抱合体として) |
| 胆汁移行性5(%) |
データなし |
| 脳脊髄液/血液6(%) |
とぼしい7 |
| 治療が可能になるだけの脳脊髄液移行性8 |
可能性は低い7 |
| AUC9(μg・時間/mL) |
29.2(200mg静注24時間ごと,0~24時間) 25.6(200mg経口24時間ごと,0~24時間) |
5. 酵素・トランスポーター媒介の相互作用
| 薬剤が基質となるCYP450 |
- |
| 薬剤が基質となるトランスポーター |
- |
| 薬剤が基質となるUGT |
- |
| 薬剤が阻害するCYP450 |
- |
| 薬剤が阻害するトランスポーター |
BCRP(腸) |
| 薬剤が阻害するUGT |
- |
| 薬剤が誘導するCYP450 |
- |
| 薬剤が誘導するトランスポーター |
- |
| 薬剤が誘導するUGT |
- |
| 血清中薬物濃度への影響 |
↑ |
血清中薬物濃度への影響とは,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度についてのことをいう.↑:上昇,↓:低下
6. 主要な薬物相互作用
| 薬剤 |
濃度への影響(その他の影響) |
推奨される対応 |
| メトトレキサート(経口) |
メトトレキサート↑ |
併用を避ける |
| リファブチン1 |
TZD↓がありうる |
モニター |
| リファンピシン1 |
TZD↓ |
モニター |
| Rifapentine1 |
TZD↓が予測される(Rifapentine1日1回),TZD↓がありうる(Rifapentine週1回) |
モニター |
| ロスバスタチン |
ロスバスタチン↑ |
モニターまたは避ける |
| トポテカン(経口) |
トポテカン↑ |
併用を避ける |