日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Stavudine  (2024/07/09 更新)

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 薬理学
4. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

通常用量
体重≧60 kg:40mg経口12時間ごと
体重<60 kg:30mg経口12時間ごと

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
(注:DHHS小児科ガイドラインパネルは,他のNRTIと比べて副作用発生率が高いため,小児でのd4Tを推奨していない)

生後0~13日0.5mg/kg 12時間ごと
生後≧14日,体重<30kg:1mg/kg 12時間ごと
体重≧30kg:30mg 12時間ごと
最大/日

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
1.2~1.6
半減期(時間)(ESRD)
5.5~8
用量(腎機能正常)
30~40mg経口12時間ごと
CrClまたはeGFR
CrCl>50~90:30~40mg12時間ごと
CrCl 10~50:15~20mg12時間ごと
CrCl<10,体重≧60kg:20mg24時間ごと
CrCl <10,体重<60kg:15mg24時間ごと
血液透析
CrCl<10の推奨を用いる(透析日は透析後投与)
CAPD
データなし
CRRT
30~40mg12時間ごと
SLED
データなし

 5. 肝障害時の用量調整

なし

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

3. 薬理学

分類
ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NRTI)
剤形
15,20,30,40mgカプセル,1mg/mL 経口溶液
食事に関する推奨1
食事の影響なし
経口吸収率(%)
86
Tmax(時間)
1
最高血清濃度2(μg/mL)
0.54(40mg12時間ごと,SS)
蛋白結合(%)
<5
分布容積3(Vd)
46 L
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
1.2~1.6
排泄(%)
代謝,腎
細胞内半減期(T1/2, 時間)
3.5
脳脊髄液/血液5(%)
20
中枢神経系移行効果(CPE)6
2
AUC7(μg・時間/mL)
2.6(40mg12時間ごと,0~24時間)
  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. 炎症時における脳脊髄液濃度
  6. CPE(中枢神経系移行効果)値 1:低度,2~3:中等度,4:高度(Letendre, et al., CROI 2010, abs #430)
  7. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

4. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響(その他)
推奨される対応
ダプソン
末梢神経障害のリスク↑
モニターまたは避ける
ジダノシン
乳酸アシドーシスのリスク↑
併用を避ける
イソニアジド
末梢神経障害のリスク↑
モニターまたは避ける
リバビリン
Stavudine↓
併用を避ける
ジドブジン
相互干渉
併用を避ける
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2024/07/09