日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版 |
プリマキン (2024/09/10 更新) |
「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい. |
Contents
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
3. 小児用量
4. 腎障害時の用量調整
5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 薬理学
4. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
5. 主要な薬物相互作用
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
P. vivaxおよびP. ovaleの再燃予防 |
塩基30mg(2錠)経口1日1回・14日.体重≧70kgの患者では,プリマキン総投与量を6mg/kgに調整する必要があり,この総投与量に達するまで30mg/日・1日1回を投与する. 軽度(3型)G6PD欠損なら,塩基45mg経口週1回・8週. WHOは,現在ではプリマキンの14日未満の処方を実行可能な選択肢として推奨していない. |
P. falciparumに対してのみ配偶子殺傷作用がある |
WHOは,進行中の感染を減らすため,P. falciparumの感染低リスク地域に対し,プリマキン 0.25mg/kg1回投与(P. falciparum症例のACT治療と併用)を推奨している.G6PD検査は必要なし.妊婦,生後<6ヵ月の乳児に授乳中の女性は除外. |
P. vivaxおよびアフリカ以外のP. falciparumに対する一次予防 |
塩基30mg(2錠)経口1日1回・曝露前1日から曝露後7日まで |
ニューモシスチス肺炎に対する代替治療 |
塩基15~30mg経口1日1回・21日,CLDM 600mg静注8時間ごと・21日と併用 |
3. 小児用量
用量(生後>28日) |
再発予防:0.5mg/kg塩基24時間ごと・14日 一次予防(1日前~曝露後7日):0.5mg/kg塩基24時間ごと |
最大/日 |
- |
4. 腎障害時の用量調整
5. 肝障害時の用量調整
データなし
2. 副作用/妊娠時のリスク
副作用
妊娠時のリスク
3. 薬理学
PK/PD指標 |
データなし |
剤形 |
錠(26.3mg[15mg塩基]) |
食事に関する推奨(経口薬)1 |
錠:食事とともに |
経口吸収率(%) |
データなし |
Tmax(時間) |
2~3 |
最高血清濃度2(μg/mL) |
0.18~0.2(30mg塩基で24時間ごと,SS) |
最高尿中濃度(μg/mL) |
データなし |
蛋白結合(%) |
データなし |
分布容積3(Vd) |
3 L/kg |
平均血清半減期4(T1/2,時間) |
3.7~9.6 |
排泄 |
肝代謝 |
胆汁移行性5(%) |
データなし |
脳脊髄液/血液6(%) |
データなし |
治療が可能になるだけの脳脊髄液異好性7 |
データなし |
AUC8(μg・時間/mL) |
1.2~1.6(30mg塩基,0~inf) |
4. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
CY450の基質 |
2D6,その他? |
トランスポーターの基質 |
|
CYP450の阻害 |
|
トランスポーターの阻害 |
|
CYP450誘導 |
|
トランスポーターの誘導 |
|
血清中薬物濃度への影響 |
|
血清中薬物濃度への影響は,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度である.↑:上昇,↓:低下
5. 主要な薬物相互作用
薬剤 |
濃度への影響(その他) |
推奨される対応 |
ジアフェニルスルホン |
G6PD欠損患者で溶血の危険性↑ |
モニター |
Nitrofurantoin |
G6PD欠損患者で溶血の危険性↑ |
モニター |
プロベネシド |
G6PD欠損患者で溶血の危険性↑ |
モニター |
Quinine |
G6PD欠損患者で溶血の危険性↑ |
モニター |
スルファメトキサゾール・トリメトプリム |
G6PD欠損患者で溶血の危険性↑ |
モニター |