日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

カレトラ(LPV/RTV)  (2026/07/14 更新)
主な商品名:カレトラ

「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい.
日本の添付文書情報検索サイト

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
6. 主要な薬物相互作用
7. コメント

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
生後<14日:使用を避ける
生後14日~12カ月:(300mg/75mg)/m
212時間ごと
年齢>12カ月~年齢18歳,既治療:
(300mg/75mg)/m
212時間ごと
100mg/25mg錠を使用する場合:
体重15kg~20kg:2錠12時間ごと
体重>20~30kg:3錠12時間ごと
体重>30kg~45kg:4錠12時間ごと
体重>45kg:4錠12時間ごと(ネビラピン,Efavirenz,Fosamplenavir,Nelfinavirを併用時は5錠12時間ごと)
年齢>12ヵ月~年齢18歳,未治療:
230mg/57.5mg/m
212時間ごと
100mg/25mg錠を使用する場合:
体重15kg~25kg:2錠12時間ごと
体重>25~35kg:3錠12時間ごと
体重>35kg~45kg:4錠12時間ごと
体重>45kg:4錠12時間ごと
最大/日

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
LPV 6.9
RTV 3~5
半減期(時間)(ESRD)
データなし
用量(腎機能正常)
2錠経口12時間ごと
(1錠:LPV 200mg,RTV 50mg)
腎障害時の用量
用量調整不要
血液透析
データなし
CAPD
データなし
CRRT
データなし
SLED
データなし

 5. 肝障害時の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

  1. PLLR(2015年6月)は,段階的な実施スケジュールに従って以前のリスク区分(A,B,C,D,X)を記述形式に置き換えた(P&T 41: 713, 2016).

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

分類
プロテアーゼ阻害薬(PI)+効果増強薬
剤形
錠剤:LPV 100mg/RTV 25mg†,LPV 200mg/RTV 50mg
経口溶液:LPV 80mg/RTV 20mg/mL.
食事に関する推奨(経口薬)1
錠剤:食事の影響なし
経口溶液:食事とともに
経口吸収率(%)
データなし
Tmax(時間)
LPV 4.4
最高血清濃度2(μg/mL)
LPV 9.8(400mg/100mg12時間ごと,SS)
蛋白結合(%)
LPV>98
RTV 98~99
分布容積3(Vd)
LPV 16.9L(V/F)
RTV 0.41 L/kg(V/F)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
LPV 6.9
RTV 3~5
排泄
LPV:代謝
RTV:代謝
細胞内半減期(T1/2, 時間)
データなし
脳脊髄液/血液5(%)
データなし
中枢神経系移行効果(CPE)6
LPV 3
RTV 1
AUC7(μg・時間/mL)
LPV 185.2(400mg/100mg12時間ごと,0~24時間)

†:日本にない剤形

  1. 注記のない場合は成人用製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. 炎症時における脳脊髄液濃度
  6. CPE(中枢神経系移行効果)値 1:低度,2~3:中等度,4:高度(Letendre, et al., CROI 2010, abs #430)
  7. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用

薬剤が基質となるCYP4501
LPV:CYP3A4
RTV:CYP3A4
薬剤が基質となるトランスポーター
RTV:PGP
薬剤が基質となるUGT

薬剤が阻害するCYP450
RTV:CYP2D6,CYP3A4
薬剤が阻害するトランスポーター
RTV:PGP
薬剤が阻害するUGT

薬剤が誘導するCYP450
RTV:CYP1A2,CYP2B6,CYP2C9,CYP2C19,CYP3A4(長期)
薬剤が誘導するトランスポーター
RTV:PGP(長期)
薬剤が誘導するUGT
RTV:UGT1A1
併用薬への影響2
↑または↓ 
  1. CYP450命名法,例,CYP3A4:3=ファミリー,A=サブファミリー,4=酵素アイソフォーム
  2. 当該抗微生物薬により影響を受ける可能性のある併用薬の血清中濃度のことをいう(↑:上昇,↓:低下).

6. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響(その他)
推奨される対応
Alfuzosin
Alfuzosin↑
禁忌
アミオダロン
アミオダロン↑
モニター,用量調整または避ける
アトルバスタチン
アトルバスタチン↑
モニター,用量調整
アトバコン
アトバコン↓
モニター,用量調整
アバナフィル
アバナフィル↑
併用を避ける
ベダキリン
ベダキリン↑
併用を避ける
ベプリジル
ベプリジル↑
モニター,用量調整または避ける
ボセンタン
ボセンタン↑
モニター,用量調整
ブプロピオン
ブプロピオン↓,代謝物↓
モニター,用量調整
カルバマゼピン
プロテアーゼ阻害薬(PI)↓
併用を避ける
クラリスロマイシン
クラリスロマイシン↑(腎障害時)
モニター,用量調整
コルヒチン(腎/肝障害)
コルヒチン↑
禁忌
コルヒチン
コルヒチン↑
モニター,用量調整または避ける
シクロスポリン
シクロスポリン↑
モニター,用量調整
ダサチニブ
ダサチニブ↑
モニター,用量調整
デキサメタゾン
PI↓,デキサメタゾン↑
併用を避ける
ジスルフィラム(+カレトラ溶液)
ジスルフィラム様反応
併用を避ける
Dronedarone
Dronedarone↑
禁忌
エプレレノン
エプレレノン↑
禁忌
麦角アルカロイド
麦角アルカロイド↑
禁忌
エチニルエストラジオール
エチニルエストラジオール↓
他の方法を使用
フェロジピン
フェロジピン↑
モニター,用量調整
フェンタニル
フェンタニル↑
モニター,用量調整
イサブコナゾニウム硫酸塩
イサブコナゾール↑,LPV↓
併用を避ける
イトラコナゾール
イトラコナゾール↑
モニター,用量調整または避ける
ケトコナゾール
ケトコナゾール↑
モニター,用量調整または避ける
ラモトリギン
ラモトリギン↓
モニター,用量調整または避ける
リドカイン
リドカイン↑
モニター,用量調整または避ける
ロバスタチン
ロバスタチン↑
禁忌
ルラシドン
ルラシドン↑
禁忌
マヴィレット(Glecaprevvir/Pibrentasvir)
Glecaprevvir↑,Pibrentasvir↑
併用を避ける
メサドン
メサドン↓
モニター,用量調整または避ける
メトロニダゾール(+カレトラ溶液)
ジスルフィラム様反応
併用を避ける
ミダゾラム(静注)
ミダゾラム↑
モニター,用量調整
ミダゾラム(経口)
ミダゾラム↑
禁忌
ニカルジピン
ニカルジピン↑
モニター,用量調整
ニフェジピン
ニフェジピン↑
モニター,用量調整
ニロチニブ
ニロチニブ↑
モニター,用量調整
フェノバルビタール
PI↓
併用を避ける
フェニトイン
フェニトイン↓,PI↓
併用を避ける
ピモジド
ピモジド↑
禁忌
クエチアピン
クエチアピン↑
モニター,用量調整または避ける
キニジン
キニジン↑
モニター,用量調整または避ける
Ranolazine
Ranolazine↑
禁忌
リファブチン
リファブチン↑
モニター,用量調整
リファンピシン
LPV↓, RTV↓,リファンピシン↑
禁忌
リバーロキサバン
リバーロキサバン↑
併用を避ける
ロスバスタチン
ロスバスタチン↑
モニター,用量調整
サルメテロール
サルメテロール↑
併用を避ける
シルデナフィル(EDに対して)
シルデナフィル↑
モニター,用量調整
シルデナフィル(PAHに対して)
シルデナフィル↑
禁忌
Simeprevir
Simeprevir↑
併用を避ける
シンバスタチン
シンバスタチン↑
禁忌
シロリムス
シロリムス↑
モニター,用量調整
セイヨウオトギリソウ
PI↓
禁忌
タクロリムス
タクロリムス↑
モニター,用量調整
タダラフィル(ED/PAHに対して)
タダラフィル↑
モニター,用量調整
テノホビルジソプロキシル
テノホビル↑
モニター
トラゾドン
トラゾドン↑
モニター,用量調整
トリアゾラム
トリアゾラム↑
禁忌
バルプロ酸
バルプロ酸↓
モニター,用量調整または避ける
バルデナフィル
バルデナフィル↑
モニター,用量調整
Venetoclax
Venetoclax↑
モニター,Venetoclaxの添付文書をチェック
Viekira(Pak,徐放錠)
Ombitasvir↑, Paritaprevir↑,RTV↑
併用を避ける
ビンブラスチン
ビンブラスチン↑
併用を避ける
ビンクリスチン
ビンクリスチン↑
併用を避ける
ボリコナゾール
ボリコナゾール↓
併用を避ける
Vosevi(ソホスブビル/Velpatasvir/Voxilaprevir)
Voxilaprevir↑
併用を避ける
ワルファリン
ワルファリン↑↓
INRをモニター,用量調整
Zepatier(Elbasvir/Grazoprevir)
Grazoprevir↑
禁忌

7. コメント

SARS-CoV2に対する臨床的有用性はない

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2026/07/13