日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

COVID-19,SARS CoV-2  (2020/7/29 更新)
コロナウイルス,SARS CoV-2, COVID-19, MIS-C


最新情報

  • 死亡のリスク因子,米国での死亡率については,下記臨床症状参照
  • COVID-19に関する情報は増え続けているため,以下については別項目として記載する

臨床状況

  • SARS-CoV-2は呼吸器コロナウイルスであり,COVID-19の原因となる
  • ウイルスの起源:SARS-CoV-2は2019年,中国武漢の動物市場から現れた.コウモリが宿主であり,動物の中間宿主からヒトへと伝播したと考えられている(bioRxiv 2020年3月30日).
感染伝播
  • 非常に伝播しやすい
  • 会話,大声を出す,歌,咳,くしゃみからの飛沫感染が主である.
  • 空気感染はあり得るが,おそらく主要な感染経路ではない(JAMA 2020年7月13日).鼻咽頭スワブ採取,挿管,侵襲的・非侵襲的人工呼吸,ネブライザー,高流量鼻カヌラ,気管支鏡検査など,エアロゾル発生リスクがある処置からの感染がありうる.
  • 接触感染はあり得るが,主要な感染経路ではない
  • 伝播のピークは発症の5~8時間前に生じる.下図参照(Nat Med 26: 672, 2020;図1cを許可を得て引用).

  • 平均潜伏期間は曝露後5日までと推定される(範囲4.1~7.0日,ただし最短では36時間).無症状の感染者からも伝播は起こりうる(症状発症前.上記参照).
  • ウイルス排出: 
  • RT-PCR陽性期間の平均は17日(範囲12~21日)(Int J Infect Dis online 2020年5月17日).無症状および症状がわずかな患者もウイルスを排出する.
予防
  • 予防法
  • 市中および医療施設でのSocial distancing,N95マスク,サージカルマスク,眼球保護に関するシステマティックレビューおよびメタアナリシス(Lancet online 2020年6月1日)は,それぞれがCOVID-19予防に有用であることを示している
  • 頻繁に手を洗う(アルコールを含む消毒液および/または石けん,水)
  • 自分自身および自分の周囲の人々に対する社会的責任
  • 人と距離をとる(Social distancing:1メートルでもいくらかは予防効果があるが,少なくとも1.8メートルが望ましい)+マスクを着ける
  • 人前に出るときはマスクをつける:鼻/呼吸器飛沫の拡散を防ぎ保護する.ウイルス伝播を防ぐために全員に求められる重要な社会的責任
  • 人混み,人が密集した場所を避ける.多人数(特にマスクをつけていない人)が集まっている場所で過ごす時間をできるだけ短くする.マスクは全員着けるべし!
  • 屋内(レストラン,バー,教会)-伝播の中心であることに変わりはない.
  • 咳エチケット(くしゃみや咳をするときは鼻や口を覆う)
  • 目,鼻,口に触れない
  • 特定の状況での活動再開および封じ込めの方法については,地域の指針に従う.
  • COVID-19患者を治療・看護する場合は個人防護具(PPE)をつける.
  • エアロゾル発生リスクのない処置を行う場合:M95マスクが望ましいが,サージカルマスクでもよい.顔面シールド,ガウン,手袋
  • 鼻咽頭スワブなどエアロゾル発生リスクのある処置を行う場合:N95マスクまたは電動ファン付き呼吸用防護具(PAPR),顔面シールド,ガウン,手袋
  • ワクチン開発・供給:ワクチン開発および臨床試験の概要についてはCOVID-19-予防参照.
臨床症状
  • 平均潜伏期間は曝露後~5日(範囲4.1~7.0日)と推測されるが,最短では36時間.
  • 症状
  • 頭痛,関節痛/筋肉痛,倦怠感,発熱,咳,息切れ,味覚および/または嗅覚障害,悪心/嘔吐,下痢,咽頭痛,「ぼんやりした思考」,せん妄
  • 前駆症状が1週間から10日続き,どの時点からでも息切れが起こるが,第2週に起こることが多い.
  • 平均8日で呼吸困難に進行し,9日で肺炎/肺臓炎が発症する.
  • 重要なバイタルサイン(トリアージ):体温>38℃(30.7%),酸素飽和度<90%(20.4%),心拍数>100回/分(43.1%)
  • 約15%の患者は重症化し,5%は人工呼吸器が必要になる.確診された症例での死亡率は~5~10%,全死亡率はおそらく0.5%:JAMA 323: 2052, 2020
  • 関連する併存疾患/リスク因子
  • もっとも多い:高血圧(56.6%),肥満(41.7%),糖尿病(33.8%)
  • リスク因子:
  • 予後不良:高齢(>65歳),高SOFAスコアおよびDダイマー>1μg/mL(レトロスペクティブコホート研究:Lancet 395: 1054, 2020
  • 重症化に関連することが多い他の疾患:心筋炎,心不全,心筋梗塞,脳卒中,血栓塞栓症,急性腎障害,ARDS,多臓器不全
  • 米国での死亡率を下表に示す:
年齢(歳)
1000人あたりの死亡率
<18
0.1
18~29
1.1
30~39
3.5
40~49
8.6
50~64
29.7
65~74
105.0
75~84
210.5
85以上
304.9

  • 検査/診断
  • 検査についての推奨(2020年6月13日改訂):核酸増幅検査または抗原検査(下記,およびCDC Overview of Testing for SARS-CoV-2参照).以前の優先基準に関する記述は,新しい推奨に伴い削除した.
  • COVID-19に該当する症状のある者
  • 無症候だが,SARS-CoV-2への明らかな濃厚接触があるまたは疑われる者:伝播制御のため
  • 無症候で,SARS-CoV-2への明らかな曝露やその疑いもないが,感染が急速に広がりうる環境にある者
  • 長期療養施設
  • 刑務所/拘留施設
  • ホームレスシェルター
  • その他の集合作業所や生活環境
  • 業務の継続が必要な,重要性の高い社会基盤に関わる者:医療従事者や初期対応者など
  • SARS CoV-2感染の治癒を確認し,隔離や休職を終了させるための検査
  • 公衆衛生サーベイランス
  • 核酸増幅検査
  • 検体:鼻咽頭スワブが好ましい(他の検体の意義については,上記CDCガイドラインおよびJAMA 323: 1843, 2020参照).
  • 検査キット:米国FDAは,次々と開発されるSARS-CoV-2/COVID-19診断検査について緊急時使用(EUA)レターを発行している.検査の正確性や信頼性には大きなばらつきがある.現状の詳細についてはFDA緊急時使用リストを参照.
  • 抗原検査
  • FDAは,有症性COVID-19の感染診断に対し,Guidel CorporationのSofia 2SARS抗原FIAの緊急時使用を許可した.抗原検査は,スワブにより鼻腔より採取された検体からウイルスタンパク断片を検出する.
  • PCRに基づく検査と比較した場合の,COVID-19診断における有用性,利点,欠点は現在検証中である.
  • ウイルス動態
  • 合併症がなく比較的軽症の患者9例における研究(Nature 581: 465, 2020):ウイルスは鼻咽頭スワブ,咽頭,肺検体から容易に分離されたが,糞便からは分離されず,尿や血清からも分離されなかった.8日後にはどの検体からも分離されなかった.ウイルスRNA量は初期の有症状期間に最も高く,徐々に低下し,発症後2~3週では症状は寛解したものの依然として検出可能だった.
  • 軽症~中等症COVID-19患者56例における,呼吸器検体中ウイルスRNAのRT-PCR研究:4週目までに66%,5週目までに95%,6週目までに100%が陰性となった(Clin Infect Dis 2020年4月19日).PCRで陽性が続く患者が発症14日後にもウイルスを排出しているかどうかは不明.
  • 血清学的検査
  • Mt. Sinai研究(ニューヨーク市の624例の軽症患者を対象とした研究)では,IgG抗体は発症後7~50日,症状寛解後5~49日で出現し,高抗体力価となるまでの中央値は発症から24日,症状寛解から15日だった.PCRで感染が確定された患者中,3例(0.5%)を除くすべての例でセロコンバージョンが起こった.広範囲の抗体検査に最適な時間枠は,発症後少なくとも3~4週,症状寛解後少なくとも2週であることが示唆される.

治療-第一選択

重症例への対応も参照
低酸素血症がある患者
  • 成人用量(体重>40kg):初回200mg静注・1日目,その後維持用量100mg静注1日1回
  • 各回30~120分以上かけて静注
  • 人工呼吸器/ECMO非使用なら5日.5日までに臨床的改善がみられなければ,10日まで延長
  • 人工呼吸器/ECMO使用患者では10日治療(コメント参照)
  • 小児用量(体重3.5~40kg):初回5mg/kg・1日目,その後維持用量2.5mg/kg
  • 人工呼吸器/ECMO非使用なら5日.5日までに臨床的改善がみられなければ,10日まで延長
  • 人工呼吸器/ECMO使用患者では10日治療
  • デキサメタゾン
  • 酸素吸入または人工呼吸器使用患者では,6mg1日1回静注または経口・10日
  • 酸素吸入または人工呼吸器が必要でない患者では使用しない:有用性がなく,有害な可能性がある(コメント参照)
  • 有効性が証明された他の治療はない.可能ならランダム化臨床試験への参加が強く推奨される.
低酸素症がない患者
  • 支持的治療

治療-第二選択

  • なし

治療-重症例への対応

  • 輸液:調整晶質液
  • 昇圧薬:ノルエピネフリン>バゾプレシン/エピネフリン,心原性ショック:ドブタミン,ドブタミン以外
  • ステロイド
  • 難治性ショック:低用量ヒドロコルチゾンを考慮する
  • デキサメタゾン:第一選択参照
  • 抗炎症薬:アセトアミノフェンおよび/またはイブプロフェン
  • SARS-CoV-2に対する抗ウイルス治療:レムデシビル(上記第一選択参照)
  • 重複感染.抗菌薬による経験的治療(データは不十分だが,考慮することは理にかなっている.治療を始めたら2~3日後に再評価し,臨床症状および微生物学的所見に基づき,適切ならば抗菌薬を調整または中断する):
  • 細菌性肺炎:人工呼吸器関連肺炎(VAP)参照
  • インフルエンザ同時感染:インフルエンザ 参照
  • 真菌性は特に進行例でみられるが,データは少ない:Aspergillus(症例報告)
  • 重複感染:ウイルス性か細菌性の全身性炎症かを素早く鑑別することが重要.SARS-CoV-2以外の呼吸器病原体,たとえば細菌性肺炎(S. aureusS. pneumoniae,グラム陰性桿菌),インフルエンザなどの診断にはマルチプレックスPCRが必要.重症COVID-19患者では肺炎が急速に増悪する可能性があるため,可能なら迅速検査パネルを用いる.
  • 文献:

コメント

  • レムデシビル
  • NIAID(国立アレルギー感染症研究所)の出資による,1059例を対象としたランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験(NCT04280705)では,回復までの期間中央値はレムデシビル群で11日,プラセボ群で15日だった(p<0.001).副次評価項目である臨床的改善のオッズ比も,15日目の診察でレムデシビル群の方がプラセボ群より高かった(844例において改善のオッズ比1.50,95%CI 1.18~1.91,p=0.001).14日死亡率はレムデシビル群で7.1%,プラセボ群で11.9%であり(1059例において死亡のハザード比0.70,95%CI 0.47~1.04),生存率改善も示唆された.有害事象の発現率は同程度であった.サブグループ解析では,人工呼吸器やECMO治療を受けている患者を除く多重サブグループ解析で有用性が示唆されたことから,これらの進行した患者では有効性がないことが示唆された.
  • レムデシビルの5日治療と10日治療の有効性は,人工呼吸器が必要でないCOVID重症患者においては同等だった(N Engl J Med 2020年5月27日
  • Gilead社のプレスリリース:レムデシビル5日治療を受けた中等症COVID-19患者(酸素レベル低下なしの肺炎)では,標準的ケアに比べ大きな臨床的改善が示された.
  • デキサメタゾン
  • オープンラベルランダム化比較試験RECOVERY試験(pre-print,ピアレビューを受けていない)では,デキサメタゾン6mg1日1回・10日まで投与(n=2104)と,通常治療(n=4321)が比較された結果,28日死亡率はデキサメタゾン群の方が通常治療群より低いことが示された(21.6% vs 24.6%,年齢調整RR 0.83[95%CI 0.74~0.92],p<0.001).デキサメタゾンにより,侵襲的人工呼吸使用患者での死亡率(29.0% vs 40.7%,RR 0.65[0.51~0.82],p<0.001),および侵襲的人工呼吸は不使用だが酸素吸入を受けていた患者での死亡率(21.5% vs 25.0%,RR 0.80[0.70~0.92],p=0.002)は低下したが,ランダム化時に呼吸補助を受けていなかった患者での死亡率は低下しなかった(17.0% vs 13.2%,RR 1.22[0.93~1.61],p=0.14).デキサメタゾンは,通常治療よりも入院日数短縮(中央値12日 vs 13日),28日以内の退院確率向上(RR 1.11[1.04~1.19],p=0.002)に関連し,この効果はベースライン時の人工呼吸器使用患者で最大だった(傾向性の検定p=0.002).ベースライン時の人工呼吸器不使用患者では,事前に規定された副次評価項目である,侵襲的人工呼吸使用または死亡の複合へと悪化した例は少なく(RR 0.91[0.82~1.00],p=0.049),この効果はランダム化時点で酸素吸入を受けていた患者でより高かった(傾向性の検定p=0.008).
  • 回復期血漿
  • 小規模で統計学的検出力の小さいオープンラベルランダム化比較試験(JAMA 2020年6月3日)において,標準治療+回復期血漿(n=52)と,対照として標準治療のみ(n=51)が比較され,主要評価項目である28日での臨床的改善率について統計学的有意差は示されなかった(回復期血漿群51.9%,対照群43.1%,群間差8.8%[95%CI -10.4~28.0],HR 1.40[0.79~2.49],p=0.26).臨床的改善率は,重症患者では回復期血漿群91.3%(21/23例),対照群68.2%(15/22例)であり(HR 2.15[1.07~4.32],p=0.03),生命の危険のあった患者ではそれぞれ20.7%(6/29例),24.1%(7/29例)(HR 0.88[0.30~2.63],p=0.83)であった.28日での死亡率に統計学的有意差は示されなかった(15.7% vs 24.0%,OR 0.65[0.29~1.46],p=0.30).回復期血漿群は対照群と比べ,72時間でのPCRの陰性化と関連した(87.2% vs 37.5%,OR 11.39[3.91~33.18],p<0.001).
  • 重症COVID-19患者39例を対象とした症例対照研究(pre-print,ピアレビューを受けていない)では,回復期血漿2単位が投与され,非治療の対照患者156例に比べ,14日での酸素飽和度改善(82.0% vs 75.7%,p=0.028),30日死亡率の減少(12.8% vs 24.4%,p=0.039)が示された.調整されたサブグループ解析において,挿管を受けていない患者では血漿投与により死亡率が減少した一方(HR 0.19[95%CI 0.05~0.72]),挿管を受けた患者では有用性は示されなかった(HR 1.24[0.33~4.67]).
  • 回復期血漿治療を受けた5000例以上のCOVID-19患者を対象とした症例シリーズ(pre-print,ピアレビューを受けていない)では,投与後4時間以内の重大な有害事象の発現率は<1%であった.
  • Chloroquineまたはヒドロキシクロロキン±AZM
  • FDAは緊急時使用許可(EUA)を2020年6月15日に取り消した.
  • 外来患者,軽症
  • ・COVID-19と確定診断され症状がある非入院患者[58%],または発症の4日以内に高リスクの曝露がありCOVID-19の可能性が高い患者計491例を対象とした二重盲検ランダム化プラセボ対照試験(NCT04308668)では,初期の軽症COVID-19外来患者において,5日間のヒドロキシクロロキンによる重症化の有意な減少は示されなかった(Ann Intern Med online 2020年7月6日).
  • ・ヒドロキシクロロキンに関する二重盲検ランダム化プラセボ対照試験(N Engl J Med 2020年6月3日)では,曝露後予防としてのヒドロキシクロロキンは無効であった.
  • 入院患者,重症
  • RECOVERY試験(NCT04381936)では,1542例がヒドロキシクロロキン群,3132例が通常治療のみの群にランダム化されたが,COVID-19入院患者における臨床的有用性がみられなかったため,ヒドロキシクロロキン群への登録が中止された.主要評価項目である28日死亡率に有意差はみられず(ヒドロキシクロロキン群25.7% vs 通常治療群23.5%,HR 1.11[95%CI 0.98~1.26],p=0.10),入院期間やその他のアウトカムにおける有用性のエビデンスも示されなかった.
  • ・米国退役軍人医療センターにおける,COVID-19と確定診断された368例の男性患者を対象としたレトロスペクティブ研究(pre-print,ピアレビューを受けていない)では,ヒドロキシクロロキン非投与群に比べ,ヒドロキシクロロキン群(n=97)の全死亡リスクは高い一方(調整HR 2.61[95%CI 1.10~6.17],p=0.03),ヒドロキシクロロキン+AZM群(n=113)では異なること(調整HR 1.14[0.56~2.32],p=0.72)が報告された.人工呼吸器のリスクは,ヒドロキシクロロキン群(調整HR 1.43[0.53~3.79],p=0.48),ヒドロキシクロロキン+AZM群(調整HR 0.43[0.16~1.12],p=0.09)のいずれも,ヒドロキシクロロキン非投与群に比べ有意差はみられなかった.
  • ・ニューヨーク市の1医療施設における1376例の入院患者を対象としたレトロスペクティブ研究では,ヒドロキシクロロキン治療を受けた811例と受けなかった565例が比較された.ヒドロキシクロロキン治療は,調整なしの場合または傾向スコアによる重み付け解析のどちらにおいても,挿管または死亡の複合エンドポイントについて,リスクの低下・増大のいずれにも関連しなかった.
  • ・ブラジルでの研究(JAMA Netw Open 3: e208857, 2020)では,重症COVID-19患者81例を対象に,Chloroquine diphosphate 2用量が比較されたが,毒性のため早期に中止された:2例に心室性不整脈が発現(どちらも高用量軍).全体の15%(低用量群の11%,高用量群の18%)にQTc延長>500msecが発現した.
  • シチジンヌクレオシドアナログ
  • EIDD-1931:SARS-CoV-2,MERS-CoV,SARS-CoV,Bat-CoV group 2b/2cなどに広い抗ウイルス活性をもつ.レムデシビルに耐性変異をもつコロナウイルスにも有効.現在,COVID-19患者に対する第I相試験に入っている.
  • EIDD-2801:5'位がイソプロピルエステルである以外はEIDD-1931と同様の化合物.SARS-CoVおよびMERS-CoV感染マウスモデルでは,ウイルス力価の低下,体重減少の抑制,呼吸機能の改善がみられた.Sci Transl Med 12: eabb5883, 2020
  • HIVプロテアーゼ阻害薬
  • ロピナビル・リトナビル
  • ・軽症~中等症COVID-19患者を対象としたオープンラベル第II相ランダム化比較試験では,3剤併用治療群(86例:ロピナビル・リトナビル400mg/100mg+リバビリン400mg12時間ごと+インターフェロンβ1b800万単位を隔日3回まで投与・14日)と,単剤治療群(41例:ロピナビル・リトナビル400mg/100mg12時間ごとのみ・14日)が比較され,併用治療群の方がウイルス量が検出不可になるまでの期間が早く(7日 vs 12日),臨床的改善までの期間も短かった(4日 vs 8日).いずれの群でも死亡はなかった.
  • ダルナビル:in vitroでの活性はなく,有効性のエビデンスもまったくない.使用しないこと(Johnson & Johnsonの情報).
  • 評価中の他の治療選択肢
  • 臨床試験の現状についてはClinicalTrials.gov(検索語=COVID-19)を参照
  • 他のコメント:
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2020/07/29
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