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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
パレコウイルス
(
2024/04/16 更新
)
臨床状況
はじめに
ヒトパレコウイルス(HPeV)はピコルナビリダ科に属する.19の遺伝子型がある:HPeV-1(旧名エコーウイルス22)がもっとも多い.HPeV-3は年少乳児での重症疾患と関連する.
季節性:通年性だがHPeV-3は夏季に多い.
臨床的特徴
乳児および年少小児での疾患の原因となることが多い.年長小児および青少年での臨床疾患はまれである.
症状としては胃腸炎がもっとも多いが,無症状の乳児の糞便で検出されることもある.
気道感染
年少小児(<3ヵ月)での重症感染症
HPeV-3によるものがもっとも多い
発熱,発赤,過敏性がもっとも多い
下痢,腹部拡張/圧痛,呼吸器症状がみられることがある
敗血症様の症状を呈することがある
中枢神経感染
ウイルス性髄膜炎
脳炎(ある研究では,生後2ヵ月未満の乳児で検出される病原菌として2番目に多い:
J Clin Microbiol 54: 2251, 2016
)
けいれん
診断は血液または脳脊髄液のPCRによる:一部のマルチプレックス髄膜炎パネルに含まれている.
病原体
パレコウイルス
第一選択
承認された治療法はない
重症例にはIVIGが使われてきた
第二選択
なし
コメント
2022年米国での症例報告(
CDC Health Alart Network 2022年7月12日
)
総説:
Curr Opin Pediatr 35: 380, 2023
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2024/04/15