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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
弧虫症
(
2024/01/09 更新
)
臨床状況
条虫の幼虫による寄生感染症:
Spirometra
属(たとえば,
S. mansonoides
)および
Sparganum proliferum
(多臓器に感染することがある)
.
種が再定義された:
Clin Infect Dis 72: 882, 2021
世界中でみられるが,東アジアおよび東南アジアでもっとも多い.
明らかな宿主はイヌとネコ:中間宿主はカエル,ヘビ.ヒトは副中間宿主であり,幼虫の段階で感染する.
汚染された水中の微小甲殻類あるいは調理していない中間宿主の摂取.湿布として使われたカエルやヘビの肉から幼虫が皮膚に浸入することがある.
幼虫は皮下組織,乳房,眼窩,尿道,胸腔,肺,内臓,中枢神経系など,体のあらゆる臓器に移行しうる.
スキャンでは悪性脳腫瘍に類似することがあるが,直接の眼底検査では眼窩の幼虫が大きくみえる.
病原体
Spirometra mansoni
(以前に報告のあった
S.ranarum
は,実際には
S.mansoni
だった)
Spirometra decipiens
Sparganum proliferum
Spirometra erinaceieuropaei
Spirometra folium
第一選択
抗寄生虫薬による治療なし.
外科的切除.頭節を除去する必要がある.
第二選択
S. proliferum
には皮下腫瘤へのエタノールまたはChymotrypsinの注入
脳弧虫症でのプラジカンテルに関する小規模な非対照症例シリーズ:
PLoS Negl Trop Dis 13: e0007018, 2019
コメント
古い総説(旧種名による):
Lancet Infect Dis 15: 1226, 2015
.
韓国での大規模な臨床経験:
J Korean Med Sci 33: e273, 2018
.
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2024/01/08