日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Sarecycline  (2024/04/23 更新)

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用
3. 薬理学
4. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
5. 主要な薬物相互作用
6. コメント

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

体重(kg)
用量
33~54
60mg経口24時間ごと
55~84
100mg経口24時間ごと
85~136
150mg経口24時間ごと

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
年齢>9歳:
体重33~54kg:60mg経口24時間ごと
体重55~84kg:100mg経口24時間ごと
体重85~136kg:150mg経口24時間ごと
最大/日

 4. 腎障害時の用量調整

 5. 肝障害時の用量調整

軽症~中等症肝障害(Child-Pugh分類A~B)では用量調整不要

重度肝障害(Child-Pugh分類C)での研究報告はない

2. 副作用

副作用

妊娠時のリスク

3. 薬理学

PK/PD指標
24時間AUC/MIC
剤形
錠剤:60mg, 100mg, 150mg
食事に関する推奨(経口薬1
食事の影響なし
経口吸収率(%)
データなし
Tmax(時間)
1.5~2.0
最高血清濃度2(μg/mL)
データなし
最高尿中濃度(μg/mL)
データなし
蛋白結合(%)
62.5~74.7
分布容積3(Vd)
91.4~97.0 L (Vss)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
21~22
排泄
糞便,腎
胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
データなし
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
データなし
AUC8(μg・時間/mL)
データなし
  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

4. 酵素・トランスポーター媒介相互作用

CY450の基質
  
トランスポーターの基質
  
CYP450の阻害
  
トランスポーターの阻害
PGP
CYP450誘導

トランスポーターの誘導

血清中薬物濃度への影響

血清中薬物濃度への影響は,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度である.↑:上昇,↓:低下,空白:薬物への影響なし

5. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響(その他)
推奨される対応
制酸薬(Al, Ca, Mg)
Sarecycline↓
投与間隔をあける
Bismuth subsalicylate
Sarecycline↓
投与間隔をあける
ジゴキシン
ジゴキシン↑(P糖タンパク阻害)
モニター,用量調整
鉄含有製剤
Sarecycline↓
投与間隔をあける
ペニシリン
ペニシリンの抗菌活性↓
併用を避ける
レチノイド
頭蓋内圧↑(偽脳腫瘍)
併用を避ける
ワルファリン
INR上昇
INRをモニター,用量調整

6. コメント

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2024/04/23