Vilobelimab (2024/11/19 更新)
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Contents
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
3. 小児用量
4. 腎障害時の用量調整
5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 薬理学
4. 主要な薬物相互作用
1. 用法および用量
1. 使用
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VilobelimabはキメラモノクローナルIgG4κ抗体であり補体5a(C5a)因子に結合し,C5a受容体との相互作用をブロックする.
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2023年4月4日,FDAは,侵襲的人工呼吸器管理またはECMO開始48時間以内のCOVID-19成人入院患者の治療に関し,緊急使用許可を出した.FACTシート.
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緊急使用許可を支持する臨床データは,第III相,二重盲検,多施設共同ランダム化プラセボ対照比較試験であるPANAMOに基づく.この試験では,侵襲的人工呼吸器管理またはECMOを必要とする成人患者でVilobelimabが評価され,Kaplan Meier推定28日死亡率はVilobelimab群で31.7%,プラセボ群で41.6%であり,ハザード比は0.67(95%CI 0.48-0.96,p<0.05)となった.60日での結果も同様だった.
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使用できる製剤:200mg/20mL1回投与バイアル,使用前に希釈しなければならない.
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妊娠時のリスク/授乳中の安全性を参照.
2. 成人用量
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挿管後48時間以内に800mg静注,その後,第2,4,8,15,22日に投与(入院しているかぎり;ICUから出ても).
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生食(合計量250mL)で製剤し,30~60分以上かけて注入.
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希釈したVilobelimabは室温では4時間,冷蔵では24時間安定.
3. 小児用量
用量(生後>28日)
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安全性と有効性は確立されていない
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最大/日
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4. 腎障害時の用量調整
5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
副作用
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過敏反応
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細菌,真菌,ウイルスによる重症感染症.PANAMO試験においてVilobelimab使用で多く報告された非致死性重症感染症は,肺炎,敗血症,敗血症性ショック.
妊娠時のリスク
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FDAリスク区分(新):ヒトでのデータなし,動物での毒性エビデンスなし
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授乳中の使用:データなし.臨床診療ガイドラインに従い,乳児のCOVID-19曝露を避ける
3. 薬理学
薬効分類
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モノクローナル抗体
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PK/PD指標
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データなし
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剤形
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注射
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食事に関する推奨(経口薬)1
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経口吸収率(%)
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Tmax(時間)
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最高血清濃度2(μg/mL)
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137.9(8日目投与前)
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最高尿中濃度(μg/mL)
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データなし
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蛋白結合(%)
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データなし
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分布容積3(Vd)
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データなし
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平均血清半減期(T1/2,時間)4
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95
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排泄
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異化(IgGと同様)
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胆汁移行性5(%)
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データなし
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脳脊髄液/血液6(%)
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データなし
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治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
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データなし
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AU88(μg・時間/mL)
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データなし
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注記のない場合は成人用経口製剤
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SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
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V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
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CrCl>80 mL/分と想定
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(胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
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炎症時における脳脊髄液濃度
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薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
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AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x
4. 主要な薬物相互作用
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