日本語版サンフォード感染症治療ガイド－アップデート版

メロペネムの脱感作 (2021/6/22 更新)

概説

静注メロペネム脱感作のプロトコール
じんま疹，血管浮腫，息切れ，血行動態の不安定化に注意すること
Ann Pharmacother 37: 1424, 2003より改変．

投与法

この11ステップのプロトコールでは，結果として4～5時間以上かけて累積投与量約1gが注入される．
各回の投与は50ｍL生食（NS）ミニバッグ（またはシリンジ）に用意する．
各回のミニバッグは20分以上かけて注入する．投与の間に静脈ラインを完全に洗い流す．
安定性の点から，溶液として生食が望ましい．
最初に，1gバイアルに20mLの滅菌水を加えて50mg/mLのストック液を用意する．

このストック液を用いてステップ6～11のミニバッグを調製する．
ステップ1～5のミニバッグは調製したミニバッグの一定分量を用いて調製する．
ストック液から大用量（＞2mL）をミニバッグに追加する場合（ステップ9～11）は，正確さを保つために，同量のNSを事前にミニバッグから抜き取り，かつ，調製者によってミニバッグが完全に充填されたことを確認する．

ステップ	用量（mg）	50mL生食バッグへの追加	濃度（mg/mL）
1	0.004	バッグ3から2mL	0.00008
2	0.02	バッグ4から1.67mL	0.0004
3	0.1	バッグ5から1.67mL	0.002
4	0.63	バッグ6から2mL	0.012
5	3	バッグ11から0.3mL	0.06
6	15.65	ストック液から0.313mL	0.313
7	31.25	ストック液から0.625mL	0.625
8	62.5	ストック液から1.25mL	1.25
9	125	ストック液から2.5mL	2.5
10	250	ストック液から5mL	5
11	500	ストック液から10mL	10

ライフサイエンス出版株式会社　© 2011-2024　Life Science Publishing↑ page top

2021/06/22